サラリーマンが不動産投資を始めて確定申告で減税できる不動産物件の特徴

よくサラリーマンが不動産投資を始めて確定申告をすると減税になると言われますが、どのような物件に対する不動産投資でも減税になるとは限りません。どのような不動産投資を行えば確定申告をすることで所得税と住民税が減税になるのか検討してみます。

毎月の給料から引かれる税金

まずは、どのような仕組みで減税になるかの前に、給料にかかる税金について説明します。 サラリーマンとして給与を会社から受け取る場合には、健康年金や年金保険料や雇用保険の他に所得税や住民税などの税金も控除されています。これは、給与明細などから金額を把握することができます。このうち住民税は前年の所得をもとに6月頃に市町村が1年分の課税金額を決めて会社に通知します。その額を12等分して月々の給与から天引きしてくれているんです。これに対して所得税は、概算でこれくらいだろうという見積額を決めて会社が天引きして預かってます。そして、年末に1年間の給与総額が判明すると課税される所得税額も決まるので差額部分を年末調整という形で従業員に返還するという仕組みです。

減税となる仕組み

不動産投資は所得の種類が不動産所得となります。給料は給与所得となります。不動産投資を始めた場合、基本的には毎年確定申告を行わなければなりません。 不動産投資がなぜ減税になるかというと、この不動産所得と給与所得が損益を通算することができるからなのです。例えば年収500万円の方が、不動産所得で-100万円だったとすると、実質的に年収400万円の方と同程度の所得税と住民税を負担すれば良いということになります。ここで重要なのが、不動産所得がマイナスであった場合に減税効果があるということです。不動産所得がプラスであればむしろ収める税金は増えることになります。(収入を増やすために不動産投資を始めたのにマイナスでなければ減税とならないのは矛盾しているように感じますが・・・)

下のページで年収別の概算の所得税と住民税の金額が掲載されています。自分が年間でどの程度税金を負担しているのか把握できます。

https://heikinnenshu.jp/tokushu/tedori.html

不動産所得の計算方法

では、不動産所得を適法に可能な限り抑えるにはどうすれば良いのでしょうか。 不動産所得は不動産収入(賃料収入)から不動産に関する経費を差し引いて求められます。 不動産所得を小さく(マイナスに)するには、この経費に計上できる金額を大きくするしかありません。しかし、不動産投資に関係ない費用を経費に計上することはできません。また、借入によって不動産を購入した場合に月々の返済のうち経費に計上することができるのは利息部分のみで元本部分は経費に計上することはできません。計上できる経費はとても限られています。次の項目で適法に計上でき、その金額も大きい減価償却費にスポットをあてて考えてみましょう。

建物の減価償却

減価償却費とは、建物などの資産を購入した時にその費用計上を耐用年数にわたって行うことができるという費用の考え方です。(ここでは全て定額法を前提に説明します。) 簡単に説明すると、建物1000万円を買ったとしても20年間使えるとしたら、1年目に費用1000万とするのではなく、20年間毎年50万円分経費としましょうという考え方です。 不動産投資もこの減価償却という考え方によって費用計上を行います。そしてその耐用年数は建物の構造や築後経過年数や用途から全て定められています。例えば新築木造住宅用であれば22年です。

国税庁HPより

https://www.keisan.nta.go.jp/survey/publish/34255/faq/34311/faq_34354.php

中古の建物を購入した時には経過分のうち法定耐用年数の20%分を加算します。 つまり木造の築10年の中古住宅を購入した場合には14年で計算します。

経過分:10年×0.2=2年

未経過分:(22年-10年)=12年

合計:14年

築22年の建物を購入した場合の減価償却の耐用年数は4年です。 経過分のみなので22×0.2=4.4(切り捨て) となります。

減税を期待できる不動産物件とは

減税を期待できる物件は築後年数がある程度たっていて減価償却費を数年間大きく計上できる物件と言えます。仮に築22年の木造貸家を2000万円(土地代1000万円)で購入して月10万円で賃貸したとします。 毎年の賃料収入は120万円であるのに対して建物の減価償却費は250万円です。これに固定資産税や火災保険料、管理委託料など不動産投資にかかる経費も加えることができます。毎年継続的に150万程度のマイナスは見込めそうですね。このような状態となれば毎年継続的に不動産所得をマイナスの状態とすることができます。しかし、この場合4年で減価償却が終わるため、5年後から減価償却費は計上できませんし、中古住宅なので売却価格が低下している可能性もあります。あくまでも毎年の確定申告によって所得税と住民税の減税にフォーカスした場合です。 中古物件なので、新築や築浅の物件より修繕費はかさみますし、入居率や賃料は低下します。そのようなリスクを負ってでも、給与所得との損益通算による減税効果を重視したいのであれば、耐用年数の経過が進んでいて修繕に手間のかからなそうな建物価格の大きい中古物件を検討することができます。

減価償却費を大きくすることにフォーカスした場合の不動産投資物件の条件

  • 建物価格の金額が大きい(土地の価額は減価償却できない)
  • 法定耐用年数の経過が進んでいる中古物件(償却年数を短くできる)

上記以外にも、不動産投資の収益性について、今後物件価格の大幅な下落の可能性や修繕費の発生が見込まれるかなどの視点は必要だと思います。

まとめ

  • サラリーマンの不動産投資による減税は、給与所得と不動産所得のマイナスとの損益通算によるもの
  • 不動産投資で計上できる経費は限られており不動産所得をマイナスにするには減価償却費を大きくしなければならない
  • 減価償却費を大きくできるのは、建物価格の大きい耐用年数経過後の中古物件(収益性についての検討も必要)

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