若者の田園回帰を考察

最近、農村に興味を持つ若年層を中心に地方への移住定住の動きが活発になっています。

移住者数に関する調査結果はないのですが、以下の記事では2009年から2014年で移住者が約4.1倍に増えたとの記事もあります。(調査は、NHK、毎日新聞、明大農学部など)

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/54980

 

また、内閣府実施の農山漁村への定住移住調査結果からも、都市部居住者の地方移住希望者の増加が顕著にみられます。

移住希望あり20.6%→31.6%(平成17年→平成26年)

https://survey.gov-online.go.jp/h26/h26-nousan/

自然災害から考える

台風、地震、水害など、頻繁に発生する自然災害。東京は大きな被害こそ受けていないものの、いつ何が起こるかわからないと言われています。

田園回帰を志向する人は、現在の便利すぎる生活が実はギリギリの綱渡りの状況であることに気がついているのではないかと思います。

蛇口をひねればいつだって飲める水が手に入るし、電気もガスもあってあたりまえの生活。食べ物だって、深夜であってもコンビニに行けば空腹を満たせる。

とても便利なんです。でもその便利さがどこか行き過ぎていると感じてしまう。

経済の発展はそのまま分業の発展だったのかもしれません。現代の都会で生活する人は、ほとんどが自力で食べ物や飲料水を調達することができませんし、暖を取ることもできません。行き過ぎた資本主義の発展(効率化)はこのような問題を生み出してしまったのです。

大都会に大きな災害がきたらどうなるのだろうか、ということを考えると田園回帰志向も理解できます。

労働の価値ある対価を得ている?

加えて、そんなに一生懸命働くことでそれだけの対価を得ることができているのかという問題もあると思います。労働時間が世界的に見ても非常に多いことで知られる日本人。なかでも東京など都会で働くサラリーマンの労働時間は突出していることでしょう。

かつて、1930年に、ケインズは100年後には週15時間労働が普通になるだろうと言っていたそうです。それが、現代人の方が逆に忙しくなってないか、という話です。

多くの時間を割いて一生懸命働いてもその対価を得れるほどの生活をしていないと感じる人は多いのかもしれません。

 

 

 

地方移住の問題点はお金が稼げないこと

当たり前のことではありますが、地方移住の問題点は都会に比べてお金を全く稼げないということでしょう。

最近では、ベーシックインカム的な考え方も出てきています。しかし、働かなくて自分のやりたいことだけやって生きていけるというのは現実的でなくまだ先の話でしょう。だからお金は稼がないといけない。

テレワークの推進、フリーランス的働き方ができる人間であれば、今と同じか少し下がるくらいなら地方に移住したいという人はたくさんいると思います。世の中がそういった動きを推進する向きがあるので、働く場所を選ばない働き方が増えるというのはおそらく確実でしょう。よって、地方移住は活発になっていくと思われます。

仮にそういった働き方ができなかったとしても、少なくとも空き家の多い地方都市に行けば都会に比べればほとんどタダみたいな家賃で住めるだろうし、食べ物も自分で育てれば出費をおさえることができます。住む場所と食べるものにかかる費用を大きく削減できればお金が稼げなくてもなんとかなりそうな気もします。もちろんそれで幸せかというと人によって感じ方は違うと思いますが。

 

 

投資的考察

モノの価値は人によって捉え方が違いますが、価格は需要と供給によって値が形成されます。上のような流れが加速していくのであれば、大都市ではないがそこそこ便利な地方都市の不動産価値は過小評価されている可能性が高いと思います。東京は魅力的な都市に映らなくなり、徐々に人々は地方に惹きつけられていくのではないでしょうか。

誰もが、地方の不動産なんて将来性がないから投資価値がないと思っている今だからこそです。

問題は、消滅してしまってはほんとに価値が無くなるのでどの程度までの地方都市がそこそこ便利と捉えることができるのか、というところではないでしょうか。

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