新規設定ファンドを買うデメリット・検討するのであれば確認したいこと

日常的に多くの投資信託が販売されており、新規設定ファンドを目にする機会も多いことと思います。多額の資金流入があるファンドも既に設定から期間が経ったファンドよりも新規設定ファンドであることが多いです。今回は、新規設定ファンドを購入する場合のデメリットと、実際に購入するのであれば確認した方が良いことをまとめます。

デメリット

・純資産残高が読めない

新規設定ファンドの場合、大体は販売会社(証券会社や銀行)によって設定日前に1ヶ月程度の募集期間を設け、その間に予約形式で資金を集めます。その後、投資信託が設定され、実際に運用が開始され日々の値動きが始まります。設定前や設定後数ヶ月間は新規設定ファンドとして販売会社がプッシュしやすいため、どの程度の純資産残高まで積み上がるかは、当初は読めないという問題があります。

投資信託には、信託期間が設定されています。設定から5年や10年という一定の期間、運用を行うと定めているのですが、純資産残高がある程度ある場合に信託期間は延長されるため、人気のあるファンドの場合には実質的に無期限と考えることができます。しかし、人気のないファンド(純資産残高が低迷したファンド)の場合には、純資産規模の面から運用会社が目標とする運用を行えないため、早期に償還される可能性もあります。早期に償還されても、その時の資産価格で清算され資金は戻ってきますが、望まないタイミングで解約されることになります。また、購入時には、ある程度長期運用をするから販売手数料の負担が軽減されると考えて購入していることでしょう。望まずして短期間の運用に終わってしまいます。

 

・運用実績がない

新規設定ファンドは過去の運用実績がありません。目論見書などにどのような運用を行うか掲載されているとは思いますが、結局のところ実際に利益を上げてもらわないと困るというのが本音だと思います。過去の実績があれば、実際に過去の任意の期間でどれだけ勝ったかor負けたか、を確認できますし、どのような運用を行ってきたかも確認できます。月次レポートや運用報告書等から実際の購入銘柄やその割合、資金のうち何%がキャッシュとして滞留していたのか、といった情報を確認することができます。そのような情報を何も確認できないという特徴があります。

 

購入するのであれば確認したいこと

・同様のテーマの設定がないのか

新規設定ファンドで多いのが、同様のテーマ(例えばAI等)型のファンドが他の運用会社で設定してバカ売れしたから、真似して新しく設定したというパターンです。そのようなファンドの場合、その大きく売れたファンドの情報を参考にもできます。

また、そのテーマが有望な投資対象であるかもしれませんが、既に注目を集めすぎたため、今後新たに資金を集める余力があまりない可能性もあり、更なる成長を期待できるのかはよく考えなければなりません。少なくとも最初の段階で飛びついた人たちがいるので、そのファンドがどう動いているのかは確認しておくべきです。

 

・実質的に同じファンドが既に販売されていないか

これはあまり多くはないかもしれませんが、同じ運用会社で既に同様の運用を行っているファンドがあるというパターンがあります。マザーファンドは同一(実質的な運用内容は同じ)の新しいファンドをつくって新規設定として売り出すという例です。例えば、過去すごく売れていたファンドがあって、そのファンドの信託報酬を下げたファンドを新規設定ファンドとして作るという場合があります。マザーファンドが同一にすれば運用会社では運用上の新たな手間は発生しません。既にあるファンドの信託報酬を下げて売り出すという方法もありますが、すでに大規模の残高がある以上、信託報酬を下げることによる収益減少を避けなければなりません。そのため、新しいファンドとして売り出していると考えられます。

そのようなファンドの場合、既にあるファンドの方の運用報告書や運用実績を確認することでどのような運用をおこなっているのか、過去の実績はどうなのかを確認することができます。購入を検討する新規設定ファンドがある場合、その運用会社のホームページで、投資対象が同分類のファンドを探すなどして探してみると良いでしょう。仮に同一のマザーファンドに投資するファンドがなかったとしても似たような運用を行っているファンドがあれば、同じ運用チームがその新規設定ファンドの運用も担当する可能性が高く、どのような運用が行われるのか推測することができます。

(ベビーファンドとマザーファンドの関係についてはこちらの記事をご確認ください。)

 

まとめ

情報量が少ない新規設定ファンドに安易に飛びつくのは控えるべきです。

しかし、このチャンスに乗りたい。購入したいと考えるのであれば、既に出ている同様のテーマファンドの動向や、実質的に同じファンド(同一のマザーファンド)がないか確認すべきです。

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