野村インド株投資とノムラ・アジア・シリーズ(ノムラ・印度・フォーカス)の違い

昨年、大きな盛り上がりを見せていたインド株への投資。昨年12月より販売停止となっていた「野村インド株投資」ですが、2018年6月18日より、購入の受付を再開しています。当ファンドには、同一の運用会社および同一の販売会社(野村證券)のみの取り扱いで同じインド株を投資対象とするアクティブファンドがあります。

類似の運用を行う同じ運用会社の2ファンド

インド株を投資対象とするアクティブファンドで現在残高の一番大きいファンドは、野村アセットマネジメントが運用を行う「野村インド株投資」ですが、同一の運用会社および同一の販売会社のみの取り扱いで同じインド株を投資対象とするノムラ・アジア・シリーズ(ノムラ・印度・フォーカス)というファンドがあります。両ファンドは同じインド株を投資対象としているため共通する部分が多いのですが、異なる部分もあります。相違する部分を確認します。

運用期間及び現在の純資産残高

インド株投資:2005年6月22日設定、4,814億円

印度フォーカス:2009年9月16日設定、1,124億円

(残高は2018年6月29日時点)

 

野村インド株投資の方が設定来の運用期間は長いですが、印度フォーカスの方も10年近い運用実績があり、短命のファンドが多いアクティブファンド全体の中では両ファンドとも十分な期間の運用実績があると判断できるでしょう。残高面についても、どちらのファンドも昨年、一時販売停止になるほど残高が増加しているため、当面の間は残高の減少よる早期償還リスクは低いと考えることが出来ます。

 

 

ベンチマーク

インド株投資:MSCIインドインデックス(税引き後配当込み・円ベース)

印度フォーカス:S&P BSE インド 200種指数(円換算ベース)

 

両指数とも、インドのボンベイ証券取引所に上場される銘柄を対象とした指数で、MSCIインドインデックスはMSCI社が算出するインドの株式市場の85%をカバーする銘柄79銘柄(2018年6月末時点)を対象とした浮動株時価総額加重型の指数であるのに対して、S&P BSEインド200種指数は、S&P社が時価総額上位200社の浮動株時価総額加重型の指数です。どちらの指数も株式市場の大部分をカバーするように設計されている指数であるため上位構成銘柄は同じでほとんど同様の値動きをします。僅かな違いとして、MSCIインドインデックスのカバー銘柄数が少ないため、より大型株の動きによって影響を受けやすく、S&PBSEインド200種の方がMSCIと比較すると中型株や小型株の影響を受けやすいと言えます。

 

カレンダーイヤー毎のパフォーマンスの比較(現地通貨建て)

※同条件で比較するためMSCIインドではネットではなくグロスリターンを掲載。

あくまでもベンチマークは運用の成果をはかる指標となるものですが、過去5年間ではS&Pの方がMSCIを上回るパフォーマンスを出しています。大型株より中型株のパフォーマンスが良かったものと考えられます。

 

同じインド株を投資対象としていますが、上記の通りファンド毎に別のベンチマークを設定されており、別のマザーファンドを通して運用が行われています。しかし、組み入れ銘柄や組み入れ内容も類似していること、どちらも運用はノムラ・アセット・マネジメント・シンガポール・リミテッド(以下、ノムラアセットシンガポール)が行っていること、目論見書に掲載されているポートフォリオ構築のプロセスはほぼ同じ図が使われていることなどから、両ファンドの中身はほとんど同一と考えることができます。

 

組み入れ内容

インド株投資:39銘柄

印度フォーカス:43銘柄

(2018年6月29日時点)

 

組み入れ銘柄数はどちらのファンドも40銘柄前後と同程度となっています。

現時点での組み入れ上位銘柄の顔ぶれは類似しており1位はHDFC BANK LIMITED、2位はHOUSING DEVELOPMENT FINANCEと同じ銘柄になっています。運用はどちらのファンドもほぼ同様のプロセスで、組み入れ銘柄やウェイトは近いものとなっています。

上位銘柄の顔ぶれは以下の通りです。(2018年6月末時点月次運用レポートより転載)

野村インド株投資

印度フォーカス

 

手数料面

インド株投資:販売手数料3.24%、信託報酬2.16%、解約時信託財産留保額0.5%

印度フォーカス:販売手数料3.24%、信託報酬1.89%、解約時信託財産留保額0.5%

 

上述の通り、2ファンドはほぼ同様の運用を行っていますが、信託報酬に差があります。信託報酬は、保有している期間中ずっと運用成績にマイナスの影響を及ぼします。ほとんど同じ運用内容であるため特にこだわりがないのであれば、より信託報酬の低い印度フォーカスの方を選択するべきと言えます。

 

リターンとリスク

インド株投資:5年リターン(年率)16.23%、5年リスク(年率)20.44%、シャープレシオ0.79

印度フォーカス:5年リターン(年率)19.77%、5年リスク(年率)21.72%、シャープレシオ0.91

5年リターン・リスクともに印度フォーカスの方が高いです。リターン/リスクで求めたシャープレシオ(投資効率)は印度フォーカスの方が優れています。過去の運用実績からは、印度フォーカスの方の値動きが若干大きいが、それを上回る大きなリターンを得ているということを表しています。

 

まとめ

・2つのファンドとも販売会社は野村證券のみであり、ポートフォリオに大きな違いはありません。

・運用の指標となるベンチマークやリスクやリターンの水準に僅かな違いがあり、過去の実績からは印度フォーカスの方が若干優位という結果を示しています。

・内容に大きな差はなく、こだわりがないのであれば信託報酬の低い印度フォーカスを選択するのが合理的です。

 

参考

https://www.nomura-am.co.jp/fund/funddetail.php?fundcd=140341

https://www.nomura-am.co.jp/fund/funddetail.php?fundcd=140476

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です