投資信託の純資産残高(ETF、DC専用等を除く)ランキングをみると上位3ファンドはすべて毎月分配型ファンドになっています。
1.フィデリティ・USハイ・イールドF(フィデリティ)
2. 新光 US-REITオープン 『愛称:ゼウス』(アセマネOne)
3.フィデリティ・USリートB(H無)(フィデリティ)
この3ファンドについて、第1回では運用管理費用、第2回では分配水準を比較しました。第3回はパフォーマンスを比較します。
それぞれのパフォーマンス(運用実績)を比較する前に、それぞれのファンドがいつ運用を開始したのか見てみます。
1.フィデリティ・USハイ・イールドF(フィデリティ)1998年4月1日
2. 新光 US-REITオープン 『愛称:ゼウス』(アセマネOne)2004年9月30日
3.フィデリティ・USリートB(H無)(フィデリティ)2003年12月9日
いずれのファンドも10年以上運用を継続してきています。純資産残高で日本でトップになるファンドですのでそれなりに歴史があります。今でこそ上のファンドは分配金割合が高いイメージですが新光USリートは、設定当初の分配金が36円でした。当初基準価額が10,000であることを考えると、今と比べてとかなり低い水準です。フィデリティUSリートも最初の分配金は40円からのスタートでした。
10年間のパフォーマンスを比較
10年以上の運用実績があることがわかりましたので、10年前の2008年4月1日に投資を開始したとしてそれぞれのファンドがどのようなパフォーマンスであったのか確認してみましょう。分配金については再投資したと仮定して算出しています。(基準価額や分配金のデータは各運用会社のホームページよりダウンロードできます。)
(2018年4月1日を100として算出)
グラフでは2018年4月1日時点を100としてその後の運用成績を反映させたグラフになります。
2018年4月といいますとリーマンショックの直前です。3ファンドとも100でスタートしていますが半年後に急落しています。フィデリティUSハイイールドは7割程度まで、新光USリートとフィデリティUSリートは当初の100から4割程度の水準まで落ちています。
しかしその後順調に回復していきます。フィデリティUSハイイールドは急落から1年を立たずして100を回復しています。
投資対象資産が違えば一概に比較はできないものですが、新光USリートとフィデリティUSリートはともに米国の不動産投資信託に投資するファンドです。運用実績は明らかにフィデリティUSリートの方が優れていると言えるでしょう。新光USリートの運用実績は一段劣ります。
フィデリティの2ファンドはリーマンショック直前に投資していたとしたら(分配金も再投資していたら)、投資額が2倍になっていました。新光USリートについては分配金を再投資したとしても、100を大きく割り込んでいます。
引用元:
フィデリティ・USハイ・イールドF(フィデリティ)
https://www.fidelity.co.jp/fij/fund/funddetail.html?fundcd=217005
新光 US-REITオープン 『愛称:ゼウス』(アセマネOne)
http://www.am-one.co.jp/fund/chart/118224/
フィデリティ・USリートB(H無)(フィデリティ)
https://www.fidelity.co.jp/fij/fund/funddetail.html?fundcd=220002