毎月分配の大型ファンドを比較(第2回分配金)

現在、日本の投資信託でETF等を除き残高の大きい3ファンドはすべて毎月分配型のファンドです。

第1回では、それらフィデリティUSハイイールド、新光USリート、フィデリティUSリートの3ファンドの信託報酬(運用管理費用)の水準の比較をしました。

 

第2回では分配金の水準を確認してみます。

まず純資産残高上位3ファンドの2018年4月16日時点の直近分配金と基準価額を見てみましょう。

1.フィデリティ・USハイ・イールドF(フィデリティ)分配金30円、基準価額3,461円

2. 新光 US-REITオープン 『愛称:ゼウス』(アセマネOne)分配金25円、2,385円

3.フィデリティ・USリートB(H無)(フィデリティ)分配金35円、基準価額3,337円

(各運用会社のHPより引用)

 

分配金を基準価額で割って、12をかけ年率の分配割合を出してみます。

1.フィデリティ・USハイ・イールドF(フィデリティ)0.87%×12=10.44%

2. 新光 US-REITオープン 『愛称:ゼウス』(アセマネOne)1.05%×12=12.60%

3.フィデリティ・USリートB(H無)(フィデリティ)1.05%×12=12.60%

 

これらのファンドの分配水準は非常に高い

この計算結果からは、仮にフィデリティUSハイイールドを買った場合に、単純計算で、投資額の10.44%が年間で分配金として受け取れるということになります。しかし、考えてみてください。年率10%~12%程度の収益を継続的に上げる資産が世の中にそうあるでしょうか。

ですので、これら3ファンドは基準価額10,000からスタートして、現在の水準まで基準価額が落ち込んでいるというわけです。

分配金には、毎月決まった額を維持するために、投資で得た収益だけでなく投資元本の払い戻し金(特別分配金)も含まれています。しかしそれでも、上の3ファンドでは、分配水準を維持できず分配金の引き下げが相次いでいます。

直近では、

2017年11月よりフィデリティUSリートが70円→35円

2017年12月よりフィデリティUSハイイールドが50円→30円

2018年4月より新光USリートが50円→25円

 

分配金の水準でなく、再投資した場合の基準価額の推移をファンドの運用実績として見る必要があります。3ファンドの比較というテーマではありますが、3ファンドとも比較できるほどの違いはなくどのファンドもこの分配金の水準を維持できるだけの利益を出してはいません。

 

税金面でも投資の効率が落ちる

また、多くの方は、確定申告不要の特定口座源泉徴収有りで口座開設されていることと思います。所得税等を証券会社が源泉徴収するので、確定申告しなくてもいいというメリットがあります。しかし、毎月分配型の分配金を受け取るときに、このメリットが仇となります。証券会社が分配金から所得税等分を計算し差し引き口座に入金します。(上で説明しました元本の払い戻し部分には課税されません。)

口座内で損益通算されるため、例えば含み損のでている投信や株を売却すると、源泉徴収された分は自動計算され戻ってきますが、分配金だけを受け取った状況では損しているとしか言えません。NISA等の非課税口座での取引ならまだしも、通常の源泉徴収有り特定口座で毎月分配型投信を買うことは避けたほうがよいと考えられます。

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